「ツギハ オマエノ バンダ」



「……!?……」



沙織は声にならない声をあげた。


全身が総毛立ち、血の気が一気に失われていく。


目の前の空間に、赤い目玉が一つ浮かんでいた。


暗闇の中で、なぜか目玉だけがはっきりと見える。


充血したような真っ赤な目玉は、睨みつけるように沙織をじっと見つめていた。



これって……まさか………



子供が再び歌い出した。


沙織は死の予感に怯えながら、暗闇の中で一人震えているしかなかった。