ノイズ

「あたしは全然聞いてないけど…すぐ携帯切ったからかな?」



「それはわかんねーけど…子供の歌っていうの、何か怪しくねぇか?」



「そうだね……」



ノイズの隙間から聞こえてきた子供の声。


しかも、何かを歌っていたという。


ぞくり。


何だろう。


何かが背中を上ってくるような寒気がした。


霊を見た訳でもないのに、すごく嫌な感じがする。


《……が来る。気をつけなさい》


品の良さそうなおじいさんが、すれ違い様にそう呟いた。