天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情

◆狂気1/3◆

小さくなっていくみずえちゃんの背中をただぼっーと眺めていた。

みずえちゃんの手は私の手から簡単にすりぬけていった。


独り残された私は思った。

みずえちゃんは私の好意を利用していたのか?

私の気持ちに気付きながらも私の優しさに甘えていたのだろうか?

それなら私の気持ちに気が付いた時にどうして言ってくれなかったのだろう。