天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情

◆蒼の世界2/3◆

「大丈夫・・・ですか?」

柔らかい声が私に呼びかけている。

「大丈夫ですか?」

肩を揺すられた。

「顔色・・・真っ青ですね、先生」

私の顔をのぞきこんでその女の子はそう言った。

「さっきの先生の講義受けていました。先生の顔色が悪いなってちょっと講義中から気になってましたが・・・。立てますか?」

紫色の縁のメガネをかけたその女の子は私の肩に手を置き、心配そうに見つめている。