天使と悪魔―先生と彼女、二人の特別な事情

◆カフェ1/3◆

月曜日、研究室では息苦しいと思ってみずえちゃんを近くのカフェに誘った。

「ピーターパンを論じるにあたっては、主に三つの論点がある。・・・・・・聞いているかい?」

みずえちゃんはそわそわしている。そういえばカフェに入る前に見ていたものが。

「紅茶だけでは物足りんだろうからケーキでも食べようか」

みずえちゃんはにっこり笑った。

「じゃあ本日のお勧めがいい」

ケーキがくるまでピーターパンに関する論点について喋っていた。

みずえちゃんは一言も喋らず私だけ。

「お待たせしました。こちら本日のお勧めになります。以上でご注文よろしかったでしょうか」

あまりよろしくはなかった。

私たちの前に置かれたそれは・・・・・・。