そう考えていた時、ほんの数歩分ほど離れた位置に、見慣れた装備の彼が現れた。

モニターのこっち側ではちょっとびっくりしたが、キーボードに触れていないので、私のキャラは動じていないように見える。
現実だったら、かなり挙動不審な素振りを見られているところだ。



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-白 龍 :こんばんは
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会話ログに、彼の発言が表示された。
誰と挨拶してるんだろう。

……ん? 

よく見ると、彼のキャラ、りゅうくんが、
私のキャラの方に向いていた。


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