家から離れていく距離が晴香との距離を示してるみたいでまた涙腺が緩んだ


被ってる帽子を下げ最低限泣き顔は見られないように努力した


部屋からそっと持って来た写真を見る


付き合ってた頃唯一二人で撮った写真


この頃の俺達はただ幸せそうに笑っててその数年後にこんなことになるなんて全然思ってなかった


こんなにも好きなのに離れなきゃならない日が来るなんて夢にも思わなかった


「晴香…ごめんな…ごめん」


抱いた時に気づいた


俺がプレゼントしたネックレスがもう晴香の首にないこと…


本当は知ってたんだ