「漣……」


玄関先には迎えに来た隆志が立っていた


涙を流す俺を見て苦しそうに眉をしかめた


「ちゃんと…ケジメつけたから」


辛いけど隆志に弱みを見せたくなくて強がった


友達に失恋して泣いてるのなんか見られたくないだろ?


「頑張ったな…」


隆志は何も聞かないでも分かってくれてた


そこに救われた


「頑張るから…。だから今だけは…」

「…あぁ。分かってる。見なかったことにしてやる」

「サンキュー」


車に乗り込んだ俺はもう我慢なんか出来なくて大粒の涙を流した


さすがに声を上げて…はなかったけど我慢することなく泣いた