「大体、何処にペンなんて持ってたんですか?」 気になったことを聞いてみた。 「お前が迷子になった時、俺の荷物のついでに受付から借りといた」 「迷子になんてなってないですよっ!!それに借りたじゃなくて盗ったなんでしょっ」 「俺を大声で呼んでたくせに。いつか返す…かもしれないだろう?」 …う。痛いとこつかれたっ!! 「…ほら、答えられない」 低いトーンの声が、私の脳内に響いた。 「もう、うるさいですっ!!」 クククと笑う零さんに対し、 私を得体の知れぬ感情が支配した。