その刹那、静寂の森に声が響いた。 「おい、ブラッド!」 「……あぁ?」 ブラッドは嫌々心愛から目を離して、叫んだ人物を見た。 そして…。 「……零…何で居る?」 振り返ったブラッドの首筋にナイフをあてた零が、そこに居たのだった。 「黙れ…ブラッド…」 「あぁ、興奮しすぎて零に気付かなかったのか…。 おしかったなぁ、もうちょいで食べれたのに」 零は手際よくブラッドの手首に手錠をかけると、近くの大木に鎖で繋いだ。