お父さんが…息絶えた。 それはあまりにも呆気なくて、私の中から感情が抜け落ちるのが分かった。 …もう、いらない。 私、こんな世界はいらない。 誰にも必要とされていない。 誰にも愛されていない。 じゃあ…私、なんの為に生きてるのかな。 「…しっかりしろ、心愛」 零さんが私の顔を覗き込んだ。 零さん…。 ごめんなさい。 私、もう止めるの。 零さんに殺される自分も、感情が無くなった自分も見たくないから。 零さんの手を、包み込んだ。