「岬…心愛は女だぞ? 大体俺と同じ部屋なんて嫌に決まっているだろう…」 …嫌じゃ、ないかも。 なんて口が裂けても言えないんだけど。 案外嬉しいんじゃない?と、ブラッドさんが余計な事を言う。 「金が無いのだから黙れ、零。私もこの…ブラッドという奴と同室なんだからな」 「ちょっと待ってよ~…。 僕、こんなオッサンと同じ部屋なわけ? 刑務所の方がマシだねっ」 ブラッドさんが嘆くが、岬さんはもうチェックインをしてきたらしく、鍵を零さんに渡していた。