車が停止するや否や、俺はドアを開けて岬の車に走って行った。 …走ると大男にやられた腹が痛むが、そんな事どうでもいい。 早く心愛に会いたかった。 …いや…? 会って、いいのだろうか。 今更だが、心愛は俺から離れて行ったのに、俺はまた近付こうとしている。 …迷惑か? 立ち止まった俺に気付き、岬が車から出てくる。 …そして、心愛も出てきた。