大男の口の端から、一筋の血が流れる。 それを見て、観衆がどよめく。 ペッと、血を吐いて俺を睨んだ大男の顔には、もう薄ら笑いを浮かべていなかった。 「お前…殺す…!!」 サッと足を引っ込めるが、大男の手に掴まれてそのまま振り回され、宙に浮いた。 …壁が迫る。 空中では足掻きようがなく、受け身の体制でそのまま壁に激突した。 …衝撃。 骨が折れてないといいが…。 傷を負った方の足でなかっただけ良かったか。 そんな考えもつかの間、大男が俺にのしかかるようにして向かってきた。