…ん…?私、今、めちゃくちゃ無防備だよね…?

後ろで、ガチャっと音がした。
「………?」

拳銃のような音が…。
零さんが、まさか…!!

「いやぁぁっ!!」

「…?」

零さんは、車のギアを動かしただけだった。
取り乱したのが恥ずかしい(汗)
「抱き付いてきたり悲鳴あげたり、忙しいやつだな」

その言い方が見下されたみたいで、ちょっとムッとする。

この殺し屋は…20歳前後だろうか。
黒髪で、毛先だけ茶色だ。 顔も美形だし、殺し屋には勿体無いんじゃないかな。


でも、なんで殺し屋を目指したかなんて私に聞く権利はない。

この人にも、事情があったんだろうし…。


なんて、自分を殺そうとする人に考える事でもないか。