ゴーストシステム

セナってたまに誰もいないのにチラってどっか見てるよね。もしかして・・・セナって見える人?」

とちょっとからかったように言ってみた。
セナは黙ったままだ。
いつもセナと一緒にいる凛だからこそ気づくことだった。

「ちょっとこっち来て」

セナはあまり使われていない教室へ凛を連れ出した。

「こんなところに来て・・・どうしたの?」

「あのね、凛・・・」

「うん?」

セナはまた視線を動かした。