ゴーストシステム

ここ何日かセナと行動していて、凛はあることに気づいていた。
セナは凛と一緒にいるときでも、誰もいないはずの方へ目を向ける。

セナが一人でいる時は誰もいないそこへ笑いかけていたり、話しかけているところだって見かけたこともある。

今だってそうだ。
また誰もいないところへ目線を向けた。
そこに誰かがいるかのように。

「ううん、行ってないよ?人違いじゃないかなぁ?」

「そっか、人違いだったかぁ」

「そうそう!人違いだよ!」

「ところでさぁ・・・

と凛は意を決して聞くことにした。