「りっ、里緒?!」

すっかり忘れていた。

慌ててまわりを見渡すと、みんながニヤニヤしながらこっちを見ている。


クソッ!!


「あぁ、まぁ……ちょっと。」

我ながらなんてそっけない態度なんだろう。

俺は普段からワーワー騒ぐタイプではないけど、里緒に対しては異常なまでにそっけなくなってしまう。


「そっか。
大丈夫でよかった。

怪我したのかと思って心配してたんだよ?」

そう言って頬を膨らませる。





その顔はヤバいだろ…。

可愛すぎる~…。





でもそんな風に思っているのが野球部のみんなにばれたら最悪だ。

どれだけからかわれるか分かったもんじゃない。

「へぇ~。」

だから、興味が無いかのように装った…………







つもりだった。