この声。 この低めの、あたしの大好きな声。 「そいつの待ち合わせ相手って、俺。 分かったら早く離れてくれる? お前ら、みんな邪魔やねん。早くどっか行け!」 多分聞き慣れない大阪弁に、それに加え、怒った大阪弁にビビったんであろう、 ……男たちはフリーズしていた。 「あぁ〜… もう、お前らうっとうしいなぁ…。 なんでフリーズしてんねん! 哀嘉、行くで」 そう言って、あたしを引っ張って走って行った。 .