恋ノ音色 ~聴コエヌ音~

~回想~


『悠ぅ~』

「どうかしたのか?」

『ねぇ、今日なんでしょ? 決勝戦。』

「あぁ、そうだけど。」

『あたしは用事があっていけないけど、
絶対に、絶対に優勝してきてね?』

「・・・当たり前。
今日これない姫乃(ひめの)のためにも絶対に優勝してくるから。」

『えへへ・・・期待してる。
じゃぁ、いってらっしゃい。』

「あぁ、絶対に優勝してくるから・・・いってきます。」

私は笑って悠を送り出した。

悠もそれに答えるように優しく、やわらかく
私の頭をなでながら微かにだけど微笑んでくれた。

そして悠は自信満々に出て行ったのに・・・




なんで・・?