「僕も売れない歌手志望なんて辞めて、定職につくべきかな」 ミュージシャン。 いかにもこんな男が目指しそうなことだ。 「スカウト、受けた方がいいのかな」 男は何気なさげに独り言を呟いた。 何の話だか全くわからないが、どうでもいい話だった。 それこそこんな男がどうなったところで構わないのだ。