でも、ある日二人のつながりに気付いてしまった。

朝子はパートのため、社員より2時間程早くオフィスを出る。すると程なくして圭也も休憩と言わんばかりに席を離れる。

最初はたまたまタイミングが合っただけだと思っていた。そんな場面も週に2度程だし、特に意味なんてない―


そう思っていたかった。
現実を見つめるのが怖かった。


しかし、とある日の夕方1階の西日の差し込む通用口のガラス扉に映る二人の男女が親しげに会話をするシルエットを見つけてしまう―


その二人は

圭也と朝子だった―