起きてみると、世界は明るく広い、それにどっしりとした空気があった。


「蓮、お前ギター持ってきたのか?」

どうやら、俺に話しかけていたのは大翔だったようだ。

「ギターは持ってきて朝のうちに音楽室に置いたけど…」

「じゃあ、練習しに行こうぜ。」

「ところで、剛志たちは?」

「今日は予定があるから、来れないって。」



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音楽室の扉を開けようとした時、

「限りないくらい叫ぶ青春の唄~♪」

これは【THE ELBOWS】の『PRIDE~戸惑いからのジュラシック』 だ。

何でこんな熱唱してんだ。
っていうか結構上手いし…
コンコン

「失礼しまーす」


「おっ、草野君じゃないか!
何か用かな?」


「今、歌ってたの菊地先生ですか?」


「僕だけど…何で?」


「今歌われてたの?THE ELBOWSの曲ですよね。」


「良く知ってるね!10年前のバンドの曲なのに。」


「俺、実はELBOWSの大ファンなんですよ!

解散してからもあの爆発的なサウンドは今の時代でも新しく感じますよね!」