「……ざっけんなぁ!!」

美加がそうイラついたように叫んだ。
私も怒りが込み上げて来た。いや、そんな事より……!

「先生が、殺されちゃう……!」

美沙が真っ蒼な顔でそう言った時だった。


――バァァン……!!!!


大きな銃声が校舎内に響いた。
まさか……まさかまさかまさかっ!

私はがらりと廊下の窓を開けた。丁度、校門が見える位置だ。

そこに、先生らしき男の人が、頭を撃ち抜かれ、大量の出血をしながら倒れているのが分かった。

「あ……あ……、うぁっ……!!!!」
「和音っ!? ちょ、一体どうしたんだ!!」

大吾は倒れそうになる私を支え、窓の外を見た。
そして『あれ』を発見し、「ぐっ……」と悔しそうに唇を噛み締めた。

白の皆はバッと一斉に窓の外へ身を乗り出した。
そして『あれ』を発見し、泣き叫んだ。

「せんせっ……せんせえええええ!!!!」

愛がそう叫び、崩れ落ちて泣いた。そんな愛を美沙がずっと抱き締めていた。

「嘘だろ……っ、おい……?」
「嘘だったら良いよな……この殺し合い全部が…………」

優がはは、と泣きながら苦笑した。
結衣は涙を堪えているのか、何とも言えない顔になっていた。

「……嘘じゃ、ないんだよね和音……。嘘じゃないんだよね……うっ、うわぁあああぁああ!!!!」

美加はそう言って私に抱き付き、泣き崩れた。
私はそんな美加を構っている余裕なんて無かった。


担任 小野田徹 死亡