「心配したんですよ。
電話かかってきた時、どれだけ心配したかわかりますか?」

電話をかけてきたのは白井だったそうだ。
きっと親の番号が無いから名波に掛けたのだろう。

「ごめん。
まぁ…、先生は心配してくれたけど、石田とか井上にはさ、泣いてくれる大事な家族とか彼氏っちがいるだろう?

でも私は大丈夫だから、ある意味、私が怪我負って正解かもしれないな」

本当にそうなんだ。
きっと死んでいても何年か経ったら忘れられる存在なのだ。