僕らの居場所

名波はタオルを手に取りガシガシと吉村の髪を拭き始めた。

「辛そうな顔をしてますね」

「……してないよ。無愛想だから、そう見えるんだろ」

名波は、少し困ったように笑った。

「言いたくなければいいですけど…どうして昨日は連絡頂けなかったのかだけは無理にでも聞きますよ」

腕を掴まれ逃げる事が出来ない。
目を逸らしても笑顔でこちらを見ている。