「あっ!!」 玄関に向かおうとしている途中で、私はある物がないことに気づいた。 多分馬車に積んだ荷物の中には入れてくれてはいないだろう。 あれだけは置いていく気にはなれない。 私は立ち止まり、一瞬そう考えた後、歩いてきていた廊下を走って戻った。