3日後、てっちゃんは今のバイトを辞めて、バレエに集中するためにカズさんの家に移り住む準備を進めていると聞いた。


カズさんの家にはレッスン場よりは狭いけれど、小さなスタジオがあるって聞いたことがあるし、

バレエをするにはとてもいい環境がそろっているから、てっちゃんにはとても好条件だった。



「奈々、最近バイト行ってないみたいだけど、大丈夫なのか?」



「う、うん。実は親が公演まで少し援助してくれるから、大丈夫なの」



てっちゃんにバイトのことを聞かれ、とっさにそう答えてしまった。



やっぱり、ホストクラブでバイトをしているというのは言いにくい。