「奈々さんは、怜音さんの、何ですか?」



「へ!?」



「い、いや…何かわけありなのかと思って。すみません」



「あ、ああ…ただ、果物屋さんで働いていたときに、リンゴを買ってくれて、顔見知りだっただけです。バイト辞めたこと伝えたら、紹介してくれて」



「ああ…そうだったんですか。じゃあ、俺と、一緒だ」


「そうですね」


「女の子のバイト初めてなんで、もしかしたら彼女かなんかかと思って」


「まさか!」



私がそういうと、「そんなに否定しなくても」と言いながら保っちゃんは笑った。


にやりと口角をあげて。


きっとこれが保っちゃんの爆笑なんだ。


なんか、怖いと思ってたのが嘘みたい。


今はなんだか保っちゃんが可愛く見える。