バイトを終えて、デパートを出たのは20時過ぎだった。
黒い大きなバッグを抱え、向かう先は家ではなかった。
近づくとパンパンと手を叩く音が次第に大きくなる。
ガラスの扉を開けると中学生クラスのレッスンが終わったところだった。
「ありがとうございました!」
私はさっと中へ入り、端の方にあるパーテーションの向こうで着替えを済ませた。
「奈々先輩お先でーす」
「お疲れ様」
私と入れ違いに10人以上が狭いパーテーションの裏にやってくる。
更衣室くらいつくればいいのに…と何年前から思っているだろうか。
そんなことを考えながら座ってシューズを履いていると、ふっと影ができたので顔を上げた。
黒い大きなバッグを抱え、向かう先は家ではなかった。
近づくとパンパンと手を叩く音が次第に大きくなる。
ガラスの扉を開けると中学生クラスのレッスンが終わったところだった。
「ありがとうございました!」
私はさっと中へ入り、端の方にあるパーテーションの向こうで着替えを済ませた。
「奈々先輩お先でーす」
「お疲れ様」
私と入れ違いに10人以上が狭いパーテーションの裏にやってくる。
更衣室くらいつくればいいのに…と何年前から思っているだろうか。
そんなことを考えながら座ってシューズを履いていると、ふっと影ができたので顔を上げた。
