舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜

てっちゃん、くららがレッスンしている間、私も金平糖の踊りを一人練習した。


足が痛くならない程度に、慎重に。



さすがに17年もバレエを続けていると、どの程度で足を痛めてしまうかというのが体に染み付いている。


だから最近は怪我も少ないし、無理なくバレエを続けられている。


夢中になっていたらいつの間にか終電の時間が迫っていた。


てっちゃんとくららももう終わる様子だったので、私も着替えてレッスン場を出た。


星一つ見えない曇った空。


明日は雨かな…


そんなことを考えながら駅までの道程を歩いていた。


イヤホンでくるみ割り人形を聞く。


これも日課になりつつある。


昨日と同じように軽く腕を動かしながら歩いていたら急に腕を捕まれて叫びそうになっ
た。