「俺は、夢を追ってるやつに弱いだけだから。きついことしてでも、自分の夢をあきらめないで追ってるやつを応援したいって、そうホストが思うのは変なことかな?」


「いいえ…そんなことは…」


「じゃあ、俺に応援させて。ここで、好きなだけ働いて、いやになったら辞めてくれても構わない。もちろん、成功するまでいてくれると助かるけど。どうかな」



「少し…考えさせていただいてもいいですか?」



「ああ。いいよ。じゃあ、心が決まったら、ここに来てくれる?」



「はい…わかりました」



私がそう言うと、怜音は「あ」と言って、胸ポケットから名刺入れを取り出し、私に差し出した。