「わかってるよ。悪かったって。じゃあ、後でな」



「はーい」



そう言って5人くらいのお供たちは、その場を後にして、私と怜音はその場に残った。



「で?何処行きたいの?駅?」



「いえ…この辺にバレエショップってありませんでしたか?」



「ああ、近いよ。行こうか」



「え?!いいですよ。道さえ教えてもらえたら」



「でも1時間近くこの辺さまよってたんだろ?そこまで送って行くよ」


そう言って今歩いてきた道を引き返す怜音。


私はあわてて怜音について行った。


怜音が歩くと、街ゆく女性はみんな振り返る。


時には「怜音!」なんて声をかけられたりして、そのたびに怜音は手を振っていた。


そしてそのたびに、一緒にいる私は睨まれた。


この人、有名人なんだろうか。