舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜

「寝てら。ちょっと覗いてみる?」



怜音は私を手招きしてベッドの下を覗いている。


床に座ってベッドの下を覗いている怜音の横へ座り、同じようにベッドの下を覗き込んだ。


さらりと落ちてくる髪を耳にかけてよく見てみると、そこには大きなゴールデンレトリバ
ーが寝そべっていた。



「うちの同居人。主人が帰ってきても出迎えることはないけどね」


「おっきいね。名前は?」


「アルベルト。アルって呼んでる」



私たちが話していても全く起きる気配はない。


怜音いわく、自分がこの家の主人だと思っているのだろうとのこと。