夢幻(むげん)【完結】


「目が覚めたんだな。ずっと眠ってたから心配したよ」

「ごめんね。あと、ずっと一緒にいてくれてありがとう」


 そういうと遥も遼平を抱きしめた。


「目覚める前にね、夢の中で遼平にあったの」

「そうだな。俺も遥に夢の中で会ったよ。夢の中で言ったこと覚えてる?」

「うん。ごめんね」


 しゅんとして、遥は遼平に謝った。


「謝らなくていいよ。こっちこそ、ごめんな。遥を助けられなくて……」

「ん~ん。遼平は悪くないよ。だから、気にしないで?」


 そう言われ、遼平は遥の顔を見た。

 ニッコリと微笑んでいた。