夢幻(むげん)【完結】



 しばらくして、病院で眠り続けていた遥が目を覚ました。


「りょう……へい……」


 目を覚ました遥が見たのは、遥のベッドで寝ている遼平であった。


「遼平、起きて? 風邪、ひいちゃうよ……」


 遥は、遼平をゆすって起こそうとした。


「ん~、はるか……?」


 遼平は、遥の声で目を覚ました。


「はい」


 最初、呆然としていた遼平だが、遥の返事を聞くと、遼平はしっかりと遥を抱きしめた。