夢幻(むげん)【完結】


「っ! それは俺じゃない! 遥、俺はお前を裏切った事はない!」


 遥は遼平を睨む。


『ウソ! 私、見たんだから』

「あれは、いきなりの事で避けられなかっただけだ! 俺には遥お前しかいない!」

『……』





「あいつとは何もない。お願いだから俺のところに戻ってきてくれ。お前がいないとダメなんだ。頼む」




 遼平は、涙を流した。




 そんな遼平の涙を見た遥は、遼平に近寄る。