夢幻(むげん)【完結】


 遥が入院してから四日目。

 寝ていなかった遼平は限界であった。

 遥のベッドにもたれかかって寝てしまった。





 ?


 遼平は何処にいるのかわからなかった。



 俺は病院にいたはず……

 ここは何処だ?



 遼平の目の前には薄暗い空間が広がっていた。歩けど歩けどそこには何もない。


 ただ、一人遼平だけがいた。