あの時、走る事に精一杯だった遥は気が付かなかったようだ。 「危ない!!」 遼平は叫んだ。 道路に飛び出した遥は、その時になって車がすぐ側まで迫っている事に気が付いた。 逃げる余裕もなかった。 「遥!!」 遼平は遥を何とか助けようとした。 ……けれども、間に合わなかった。遼平の目の前で遥は事故にあった。 急いで救急車を呼び、遥に駆け寄った。