いいもんやるよ




「0569…0569…」


上から順に自分の番号を探す


ありますように ありますように



0560
0561
0564
0566
0569


…0569



「あああああああああった」



涙が見つけたとたん
ドバっとでてきた



やった やっと ホントに


おさらばできる…




あっ母さんに教えなきゃ

校門の前で待ってて
もらっていた母さんの
ところへ走って向かうと





「えっ?」



「遅かったな 葵」



「えっ?」


何故いる?



母さんの横に奴と奴の母さんがいた


「葵 受かったの?」
母さんが待ちどおしそうに聞くから


「うん…あった……ね…」


何故いるのか聞こうとしたら


「よかったわーもうこっちまで緊張しちゃって」

母さんは喜んでくれてるみたいで



「うん」




「祐樹君も合格したし
お祝いにパーッとなにか食べに行きましょうよ」




…?


祐樹君も合格したし



祐樹?



「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?」


どういう冗談だよ!


「はあ?って祐樹君もA学園うけてたのよ」


「わ 私 聞いてない!!」



「そりゃお前をビックリさせようと思って ね、おばさん」


「そうそう 祐樹君が葵には言わないでっていうから
葵も嬉しいでしょう」


みんなグルかい!

ニコニコとなにも知らない母さんの笑みに物凄くいらついた