二日後。

男達の行方はニュースで報道される事はなかった。

「松任谷真理の資料と、彼が最果ての島に飛ばされた証拠です」

僕の部屋に渚が訪れる。

「ああ」

以前の事などなかったかのような振る舞いだ。

夜伽も昨日から、開始されている。

渚を脅迫した男の情報は証拠となる文面と写真が添付されてある。

松任谷真理の情報も確認する。

生まれも育ちも普通だ。

だが、最近、松任谷真理は事件に巻き込まれていた。

「レイプ、か」

誰も知らぬところで、行われる宴。

だが、僕には関係のない話だ。

同情など安い感情は持ち合わせていない。

綺麗事や絵空事で癒されるのなら、他の人間に任せておけばいい。

「耕一さん、少しよろしいですか?」

文面から渚の顔に視線を移す。

「何だ?」

「彼女が能力者だとして、どうするんですか?」

「戦闘に向かない能力者であれば無視をする。だが、相手を殺す能力を持つ能力者なら有無を言わさず闘う。もし、戦闘に向かなくても、危害を加えようとするのなら闘う」

「そうですか」

「止めるか?」

「いえ」

僕は再び文面へと視線を移した。