僕は飛んできた石を空気爆弾を発動させを蹴る。

王が腕で受け止めた。

「何?」

そして、それを食い体内へと入れ込む。

食っている間に渚の弓が飛んでくると、額の剣を押すかのようにあたる。

少しめり込んだかのようにも思えたが、王にはまだ効いていない。

爆発の勢いで僕は体勢を崩しながらも、降下先にある空気を蹴り再び上空へと飛び上がる。

王は前へと突っ込んできており、かわす程の余裕はない。

「それが、どうした」

石の王の体の前面がぶつかり、大きな岩をぶつけられた感覚が全身に襲いかかる。

「がは」

骨の何本かは逝っただろう。

「それが、どうしたと、言ったぞ」

王からの返答はない。

今は密着している状態。

「耕一さん!」

渚の叫びが意味する物は、下半身が石化してきている事だ。

「僕に近づいたお前の負けだ」

僕は拳を握り締める。

まだ、石化が追いついていない上半身をフルで使う。

腰を回転させ刺さっている刃の柄に、空気爆弾付きの拳を叩き込む。

めり込むがまだ到達していない。

僕の拳が弾かれるがまだ時間はある。

二度目の空気爆弾付きの拳を同じ場所に打ち込む。

だが、足りない。

しかし、両腕も石になって動きそうにない。

「食うのは、僕だ!」

頭を後方へと動かし、前方へと打ち下ろす。

そして、両者の頭の間で空気爆弾が爆発する。