夜獣3-Sleeping Land-

「上、です!」

上空から急降下してくるのは、先ほどよりも大きい肉体を持った王。

刹那、僕は脇に渚を抱えながら背後に飛んだ。

デザイア、アキラ、相場も反射的に飛びのいた。

しかし、孝二はそこから立ち退く事はなかった。

「山女はんも許せんかったけどな、お前も許されへんのや!」

落ちてくるスピードを利用するつもりか。

狙いを定めて弾丸を発射する。

それは、炎をまとった剣のような形をした物だ。

王の額に当たったのと同時に、孝二は王によって押しつぶされる結果となった。

そして、家の屋根をぶち抜き、家の中へと落ちていった。

「何で、空中にいるわけよ?」

アキラは頬を伝う汗をぬぐう。

「浮遊能力があっただけの話だ」

穴の開いた屋根の下から、王が浮遊して姿を見せる。

女の姿ではなく、上半身が筋肉質な裸であり、短髪の三十代の男となっているようだ。

額の部分には剣がつきささっているが、動いている以上まだ死んでいない。

「いつの間に、そんな力を身につけたのよ」

「関係ない。奴を僕の糧にするだけだ」

紅目へと覚醒させる。

そして、僕は足の下にある白い空気を蹴り、爆発させ前へと進みだす。

「サポートします!」

「しょうがないわね。私も手をかしてやるわ」

渚が弓を引いて狙いを定め、アキラは石を僕のスピードにあわせて投げつけた。