樫家:
「明が居なくなってから…………………肌身離さず持っていた……………………だから、アイツに渡したい…………………」

桜庭:
「……………」








樫家:
「…………ちゃんとアイツに「会いに来た」ってのを教えてやりたいんだ………………」

桜庭:
「樫家先輩…………」




本当に優しい………


お姉ちゃんは……………きっと凄く大切に想われていたんだろうなぁ………………







桜庭:
「先輩……私からもお願い聞いてもらっても良いですか……????」

樫家:
「何だ………??」

桜庭:
「…………少し待っていてください…………!!!!」





私は急いで二階に上がり…………


           ・・・・
私と………お姉ちゃんの二人部屋に置かせてあるネックレスを持って来た…………





桜庭:
「お待たせしました………」

樫家:
「………????」




私は不審そうな顔をしている樫家先輩の手に、持ってきた[赤い]ラインの入ったネックレスを握らせた。



桜庭:
「お願いです……樫家先輩………」

樫家:
「ッ…………」






桜庭:
「[コッチ]は…………樫家先輩が持っていてください…………」

樫家:
「ッ………!!!!」











このネックレスは…………


お姉ちゃんが命を絶つ前まで、ずっと大切に握りしめていた物だ…………


よほど大切な物だったんだろう…………




だからこそ―――…………











桜庭:
「コレは…………樫家先輩が持つべき物です…………だから、受けってください…………!!!!」


樫家:
「ッ…………」







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