「こんにちは!」
今日も真歩は
笑ってた
馬鹿みたいに
ニコニコしてた
「こんにちはー、有明さん今日からマネージャー?」
「はい!よろしくお願いします!」
少しでも心を開いてほしくて
誰よりも話しかけた
「誰?今の一年生?後輩?」
「まーね」
「陸部は可愛い子多くていいよなー!」
褒められるほど
真歩が可愛いとは
あんまり思わないようにした
「あんなに可愛い彼女がいて、あんなに可愛い後輩がいて・・・!イケメンは違うよなー・・・」
「まーね」
亜紀は女バスの部長で
人気がある
俺なんかと付き合ってて
いいのかと思うくらい
よくモテる
「あ、前から愛しの亜紀ちゃんが!」
遠くから見てもわかる
スタイルがよくて
サラサラな髪の毛
「あ!聡!」
こんなに可愛い人は
きっと亜紀以外いないと思えるほど
「聡、今日も部活?頑張ってね!」
「亜紀も頑張れ!」
それだけ言ってすれ違った
今亜紀の目を見て思い出すのは
真歩の目だった
淋しそうな
光ってない目
