あれ?この人…。 よーく見てみて、確信した。 2年前の、あの人だ。 一瞬、声をかけようかと思った。 でも、向こうにとっては「赤の他人」。怪しまれるだけだよね。 帰ろう。どうせ声をかけたって、意味はない。 忘れられてるだろうし、だったらいつまでもここにいたってさみしいだけだから…。 よし、行こう―― 「僕のこと、覚えてますか」 ……え?