連日のうだるような暑さと返された中間テストの結果にうんざりしながら、担任の話を聞く。
後ろの席に座る由紀から回ってきた手紙には「まぢ暑くなぁい?まぢであたしもう死にそう」と書かれている。
気温も高いがお前のそのケバいつけまつ毛と盛られた金髪のほうがよほど熱いよ。
『☆まりこへ☆』とデコレーションされた回し手紙をペンケースにしまって、放課後の予定を考える。
今日は塾もピアノもない。川に行って風にあたりながら、所属している文芸部の雑誌に載せる小説のネタを考えて、のんびりしようかな。

担任の話が終わった。かばんを肩にかけて、一番乗りで学校を出る。
駅に向かうバスに乗って一息ついた。




……やばい、机の中に本忘れてきちゃったよ。最悪!