「…お前ら何やってんの?」


「…!」


背後から聞こえてきた声に驚き、振り返る少年達。


「なんだ真人か…何って見てわかんねぇ?このブスと遊んでやってんだよ。」

ニヤリと笑いながら私の髪を引っ張る少年。

悲鳴をあげる私。



そんな私達を交互に見る真人。


「真人も交ざれば?」

少年は悪びれた様子もなくそう言い放つ。




「…ねぇ」

「んだよ?」



「その子の何処がブスなの?」

「はぁ?」



「俺はすごく可愛いと思うけどな。」

「!?だっ…だってこいつは‘ガイジン’だぞ!」

予想外のことを言われ、慌てて反論する少年。

「だから?」

「そ、そうだよっ!」


「ふーん…」




「‘ガイジン’の何がいけないの?」

「何って…髪とか目の色とか変じゃん!」


「そうかな?髪だってキラキラしてて綺麗だと思うけど?」


「…………。」
苦虫を噛み潰した様な顔をするいじめっ子達。

ポカンとした顔で真人を見る私。

そんな私ににこにこと笑いかける真人。




…これが私と彼の出会い。そして私が変われたきっかけ。