お母さんはもともと看護士、いわゆるナースの仕事をやっている。 夜勤で遅くなることも特別ではない。 「もう時間ないや! 行ってきまーすっ」 適当にメイクして、適当に髪の毛を巻いたあたしは、せわしなく玄関を出た。 ほんとは今日は特別な日だから 髪の毛キメたかったんだけど、そんなことは言ってられない。 「行ってらっしゃ~い」 後ろでお母さんの呑気な声が聞こえた。