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ついに旅行当日。
あたしは荷物を持って玄関へ向かう。
「姫、あいつらには気をつけてよ?いくら婚約者候補だからって、気をゆるめちゃだめだからな?
あいつらは男なんだから」
真剣な顔でそう言ったお兄ちゃん。
「分かった」
お兄ちゃんはみんなのことがよっぽと気にくわないらしい……。笑
「行ってきます」
お兄ちゃんとおさらばして、あたしは家を出た。
家の前にはすでにリムジンが止まってあって、あたしを見つけた咲人は満面な笑顔であたしの所にきた。
「おはよっ!」
「おはようございます」
「ほら、荷物、持ってやるよ」
「あ、いえ、一人で持てるので」
そんなの悪いじゃん。



